【Article】に戻る
© Takako

SET TO BLOOM
- Dreamwatch Magazine March, 2001

"Fellowship of the Ring"の重要なキャラクターの一人であるレゴラスを演じることになるが、オーランド・ブルームはまだまだ無名の俳優である。

オーランド・ブルームは"Fellowship of the Ring"のレゴラス役でメジャーデビューを果たす。レゴラスは剣と弓で無敵を誇るエルフで、エルフを代表して旅の仲間の一員となる役だ。ロンドンのギルドホール音楽演劇学校を卒業したこのイギリス人の若者は、いかにも自らの幸運に感激しており、彼が素晴らしい9人の旅の仲間の一人であることを表すタトゥーを誇らしげに見せてくれた。

9人の仲間はみんな、エルフ語で”9”を表すタトゥーを入れたのよね。あなたのはどこにあるの?
OB: 手首だよ。(自慢げに袖を上げる)みんないろんなところに入れてるんだ。イライジャはお腹に特別なのを入れたんじゃなかったかな。

初めてこの本をを読んだのはいつ?
OB: 指輪物語を手にとったのは14歳の時だよ。半分くらいまで読んだんだけど、それからスポーツや音楽や女の子たちに興味が移ってしまって。もう一度手にしたのはキャスティングが始まった時で、ニュージーランドに行ってからも読んだよ。キャラクターとかいろいろな事について知っておかなきゃいけないことを完璧にするためにね。映画の撮影に関しては、本を手元において、自分のやっている役の違った面を参照することができてとっても良かったんだ。

初めて本を読んだとき、好きになれた?
OB: 大好きだったよ。でも、本当に読む時間がなかっただけなんだ。夏休み中ずっと読んで、それでやめちゃった。映画の撮影が終わった時に、僕はこの本を「とっても素晴らしい読み物だから、是非読んで。」と言って友達にプレゼントしたんだよ。本を読んだことがない人は、映画は好きになってくれるだろうけど、それまでだと思うんだ。これは本来はとっても美しいお話で、とても長い本なんだ。トールキンは歴史の教授で、すべてを事細かに作り上げたんだ。面白くもあるし、混乱させられるものかもしれないけど、映画を観るだけの人はエッセンスしか得ることができないから、この世界で迷子になってしまうんじゃないかな。一度足を踏み入れれば、ワクワクするような旅だよ。

ニュージーランドでの生活はどうでした?
OB: 18ヶ月間だったんだけど、僕の一生の中で最高だった。このようなプロジェクトの中で働いて、このようなキャラクターを演じることは本当にチャレンジだったんだ。ニュージーランドでは、特殊メイクをしたオークやモンスターと一緒に食卓に着くなんて超現実的なことを毎日のようにしてたんだ。ほんとにみんな大きいんだから!まったく、何やってるんだか分からなくなっちゃたよ。

どんなトレーニングをしたの?
OB: 僕は一番早く現地入りしたんだけど、まずはじめに弓を握らされたんだ!すぐに弓を持ってアーチェリーに真剣に取り組み始めて、その週の終わりには、弓を使う時のダイナミックな一連の動きをマスターするために空に放った紙の皿を使って練習しましたんだよ。弓はレゴラスにとって体の一部だから、熟達していることが必要だったんだ。乗馬もとても重要な要素で、特に第2作では馬に乗るシーンがたくさんあるよ。エルフの戦い方は、古代のヨーロッパやアジアの戦い方なんで、2つの剣を使ってそのスタイルを練習したんだ。最後の日には、ゆっくりした動き方の練習をしなければいけなかったんだ。カッコよく撮影するためにね。

キャラクターの身体能力は、あなたにとってどれくらい重要だった?
OB: レゴラスを見たとき感じたのは今まで一度も観たことがないキャラクターだということだったんだ。エルフは不死で超人的な強さを持っていて、とても長い間この世界に生きている。彼らはとても高貴で優雅なんだ。だからキャラクターの身体能力を満たすために努力したし、トールキンが本の中で描いているエルフのクオリティーを身に付けようとたくさんの時間を費やしたよ。エルフはそんなものだという感じに振舞わなければならなかったから。

あなたが演じたキャラクターには何か思い入れがあったの?
OB: キャスティングが始まった時、僕は演劇学校にいたし、僕の知っている人はみんな応募してたよ。僕ははじめ違うキャラクターで受けたんだけど、その役では受からなくて、その代わりレゴラスをやってみないかと言われたんだ。とっても興奮したよ。すぐに家へ帰って本を読んだんだ。レゴラスがどんなキャラクターなのかちゃんと理解しようと思ってね。彼をやってみないかって言われた時は身震いがしたよ。

映画はどれくらい本物志向なの?
OB: これはファンタジー映画だけど、できるだけ現実的に仕上がっていると思うよ。お客さんたちは、映画のチケットを買ってファーストクラスでミドルアースへの旅をするのを期待してるってことを忘れてはいけないよね。だから衣装やセットにずいぶん力が入っているよ。それにニュージーランドでロケをして、素晴らしい景色を大いに利用したことは映画をよりよくするのに大いに役立っていると思うね。

ニュージーランドでの18ヶ月間はとても快適だったでしょうね。
OB: 家みたいだった。ニュージーランドはとても心地良くて、土地を買いたいと思ってるんだよ。特に今世界で起こっていることを考えるとね。ニュージーランドは今のところとても安心できる国のような気がするんだ。

本当の意味で、いつ頃このプロジェクトの大きさに気付いた?
OB: ニュージーランドに行って、まず最初にしたの1つが特殊効果スタジオの見学だったんだ。そこは甲冑に埋め尽くされた倉庫で、何千という甲冑や武器が並んでたんだよ。その時初めて「ああ、なんて巨大プロジェクトなんだ!」と気付いたね。撮影が始まるまでの1ヶ月間は、自分がこのプロジェクトの一員なんだっていうことが信じられなかった。それから最初の1年の半分が過ぎた頃、ピーターが僕たちの士気を高めるために整理されていないラフショットを少し見せてくれたんだけど、そのときやっと、僕がその中にいるんだってことを実感したよ。今でもほんと信じられないけどね!

『ロード・オブ・ザ・リング』がどれだけ人々に影響力を持っているかを、今は分かるようになったんじゃない?
OB: 僕はどちらかと言うとテクノフォーブなんだけど、映画のことや特定のキャラクターについてのウェブページがあることは知ってるよ。僕にとってはビックリだよ。今はどこへ行っても必ず『ロード・オブ・ザ・リング』のことが話の中に出てくるんだ。皆さんこの話が好きみたいで、何かしらの経験を持ってるみたい。僕のキャラクターのウェブサイトもいくつかあって、チラッと見たけどとても感動したよ。でも、まだしっかりとは見てないんだ。

撮影現場で本をを読んでいない人はいた?
OB: そんな人いないよ。僕も本を読んで、この世界のちょっとした通になってたからね。でも、もし今どこをやっていて、本の中のその場面では何が起こっていたかみたいなことについて分からないことがあったら、すべてを知り尽くしている人がいつもいたんだよ。ピーターが前言っていたんだけど、これはファンがファンのために作った映画なんだって。みんながファンだったよ。

耳は不快じゃなかった?
OB: 驚いたことに、全く不快は感じなかったんだ。つけるのに2時間かかることを除いてはね。1つあるとすれば、背中に担いでいた矢筒と弓かな。あれとっても重かったんだよ。ある日、夜間撮影中に4時間の空きができたんで、かつらだけとって耳をつけたままで家に帰ったんだ。僕の彼女が寝てるベッドへもぐりこんで、起きてみたら肩耳が枕にぴったりとくっついて、もう片方はちゃんと僕の耳に付いてて、彼女が笑いながら写真を撮ってたんだよ。ほんと耳をつけたままで外に出たかったんだけど、固く秘密が守られていたから、みんなみたいにバーへもどこへも行けなかったんだ!耳をつけたままの時は、セットへの移動とか家へ帰るとき、車の中でもフード付きのジャケットを着ることが義務づけられていたんだよ。本当に秘密厳守だったんだよね。

どのくらい秘密にされてたの?
OB: 何を話すことも許されてなかった。自分たちの写真を撮ることも禁じられていたからね。がっかりするような規制もたくさんあったけど、18ヶ月の撮影期間のことを考えると、厳密に秘密が守られていなければ作品は失敗に終わってしまいかねないからね。この映画は一年ごとに3年かけて公開されることになってるから、まだ注意しなければいけないんだ。もしみんなが2作目や3作目に出てくる映像を見たら、多分「あぁ、こんなの見たことあるわ。」ってことになってしまうっだろうからね。そうなったら、映像から受ける驚きが全くなくなっちゃうんじゃないかな。

3つの作品を1年ごとに公開することになるけど、自信はある?
OB: 映画と言うものはどうとでもなる素晴らしく不思議なものだからね。でも、誠心誠意この仕事に取り組めたことに関しては、とても自信を持っているよ。誠心誠意取り組めば、そのエネルギーと努力はきっと報われるはずさ。

ちょうどリドリー・スコット監督の『ブラックホーク・ダウン』の撮影が終わったところたけど、それとどこが違うと思う?
OB: リドリー・スコット監督は実力者としての実績を持っているよね。『ロード・オブ・ザ・リング』は大掛かりな映画に感じられるかも知れないけど、友達内でニュージーランドで撮影したものだし、ともするとちっぽけなものに感じられてしまうようなものなんだよ。その点、リドリーの映画は実に大きいんだ。とても良い経験になったよ。

『ロード・オブ・ザ・リング』が公開されれば、一安心よね。
OB: とてもワクワクするけど、ナーバスにもなってるんだ。 「いつ公開されるの?」っていろいろな人から聞かれ続けるんだろうけど、どうしよう?ってね。みんなまだ知らないんだよね?でも、レゴラスについてジョークを言われるんだろうな。「レゴラスがパブにいた。」「あなた本当に妖精なの?」とか。覚悟しとくよ。



Copyrights(c) 2002 Viva! Orlando Bloom -Private Fansite for Orlando Bloom-
This site is owned by Takako.